マルエツ 今さら聞けない料理のき・ほ・ん
-今さら聞けない-料理のき・ほ・ん
おいしいごはんの炊き方
最近は高性能の炊飯器が増え、おいしいごはんが炊けるようになりましたが、米の洗い方や水加減によっても炊き上がりのおいしさは左右されます。ちょっとしたコツを知り、ごはんをおいしく炊きましょう。
【米を計量する】
★1合は180ml
米はレシピや炊飯器に「合」という単位で表示されます。1合は180mlですので、一般的に料理に使われる200mlの計量カップではなく、米専用の180mlの計量カップを使いましょう。
★1合を正確に量る
まず米専用の計量カップに山盛りに米を入れ、すりきりを計量カップのふちに垂直にあてて余分な米を米びつなど米を入れた容器に戻します。米専用の計量カップがない場合は、料理に使う200mlの計量カップの180mlの目盛りまで量りましょう。米の表面が平らになるように軽く揺すってください。
【米を洗う】
★1回目は手早く洗う
米は収穫した後、乾燥させてから脱穀し精米する、いわば乾物ですから、水に入れるとすぐに吸水を始めます。米を洗うと水が白く濁りますが、これは米の表面についているぬかが出るためで、ぬかは1回目の洗米時に一番多く出てきます。特に1回目は手早く洗い、米がぬかを多く含む水を吸わないようにしましょう。ぬかの多い水を米が吸うと、炊き上がりのごはんにぬかのにおいが残ってしまいます。
★水を3~4回替えて洗う
正確に計量した米をボウルに入れ、水を米が浸るくらいに入れます。
1回目は指を立て、手早く混ぜるようにして米を洗い、すぐに水を捨てます。
(水を捨てる時、水と一緒に米が流れるので、シンクにザルをおき、流れてくる米を受けると良いでしょう)
水を加え、指先で米をひとかきして手前に集め(A)、集まったところを手の平の付け根で前に押し出し(B)、米粒同士をこすり合わせるような動作を数回繰り返して水を捨てます。新しい水を入れ、同様に洗います。米の量によりますが、この動作を2~4回繰り返して、水が少し濁るくらいになるまで洗います。水の色が透明になるまで洗うと米の風味が落ちてしまうので、洗いすぎないようにしてください。

(A)

(B)
米を洗うことを「研ぐ(とぐ)」ということもあります。語源ははっきりしていませんが、昔は精米技術があまり良くなく、多く残ったぬかを落とすようにしっかり力を入れて洗う必要があったので、「研ぐ」という表現をしていたようです。
(左)1回目洗米時の水
(右)4回目の洗米時の水
★ザルを使って洗う
ザルを使って洗うと、ぬかの出た水から素早く米を引き上げることができますので、便利です。
米をザルに入れ、ザルより一回り大きいボウルに重ね、水を入れて洗います。ザルを引き上げてボウルの水を捨て、再び水を入れて洗います。これを数回繰り返します。ザルを使って米を洗うと、米が割れやすくなりますので、力を入れすぎないように気を付けてください。
【水加減】
★米の容量の2割増しの水を加える
洗った米を炊飯器の内釜に入れて平らな場所に置き、計量した合数と同じ目盛りに合わせて水を加えます。土鍋など目盛りのない鍋で炊く場合は、米の容量の2割増しの水を入れます。例えば米2合(360ml)の場合、水は430mlです。
★水加減を控える場合
新米は水分が多いので、炊飯器の内釜の目盛りより少し下の位置に水を入れます。また、すし飯や炒飯に使う場合は、やや固めのごはんの方がおいしく仕上がりますので、水加減は控えめにします。
★雑穀ごはんの場合
雑穀などを加えて炊く場合は、まず米の合数に合わせて水加減をし、雑穀を加えてから雑穀のパッケージに表示されている分量の水を加えます。
【浸水する】
★炊飯の前に米に十分吸水させる
水加減をしたら、夏場は約20分、冬場は約1時間浸水して吸水させます。
米がしっかり吸水する前に炊飯すると、米の芯が残ることがあります。
ザルに上げて吸水させる方法もありますが、米が乾燥して割れてしまうことがありますので、ザルに上げる場合も始めに15~20分は水に浸水してから、ザルに上げるようにしてください。
★味付きごはんを炊く場合
米に十分吸水させる前に調味料を加えると、調味料の塩分が米の吸水を邪魔してしまい、炊き上がったごはんに芯が残ってしまいます。浸水時間が過ぎてから塩、しょうゆなどの調味料を加えましょう。
具材を一緒に炊き込む場合は、調味料を加えて混ぜたあと、切った野菜や肉を米の上にのせ、混ぜずに炊きます。
(炊き上がったらごはんと具を混ぜ合わせます)
★サフランライス、ターメリックライスを炊く場合
カレーやピラフなど、ごはんに黄色いサフランやターメリックで色をつける場合は、浸水する時に一緒に加えます。
特にサフランは水に色が十分移ってから炊飯しないと、炊き上がりの色がまだらになってしまいます。
【炊飯する】
★炊飯器で炊く
炊飯器の故障を防ぐため、内釜の周りについた水滴を布巾で拭いてから炊飯器にセットし、スタートボタンを押して炊飯します。炊飯器の機種によっては、白米や玄米、炊き込みごはんなどの炊飯コースがありますので、目的に合ったコースを選ぶとよりおいしく炊くことができます。
(炊飯器によっては、スイッチを入れてから炊き上がるまでの時間に浸水時間や蒸らし時間を含んでいることがありますので、取り扱い説明書をご確認ください。その場合は浸水と蒸らし時間は省略します。)
★土鍋で炊く
土鍋に吸水した米と分量の水を入れ、蓋をします。強めの中火にかけ、蓋の隙間から吹きこぼれそうになったら弱火に変え、10~15分炊きます。最後に30秒くらい強火にして火をとめ、蓋をしたまま10分蒸らします。
(加熱時間は土鍋の大きさや米の量によるので、目安です)
蓋を外してしゃもじで混ぜ、ぬらして固く絞った布巾をかけて再び蓋をします(蓋の裏側についた水滴がごはんに落ちると水っぽくなってしまうので、布巾はそれを防ぐ役目をします)
土鍋は炊飯用のものも市販されていますが、鍋料理に使う土鍋でも大丈夫です。
釜でごはんを炊く際に言われる「はじめちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな」という文句とは火加減が違いますが、これは鉄でできた羽釜(はがま)を薪の火で加熱していた頃の炊き方で、現在とは鍋の材質や火力が違うためです。最後の「赤子泣いても蓋とるな」はしっかり蒸らすことを表していますが、これは現在でもおいしく炊き上げるために必要な部分です。
【ごはんを混ぜる】
★切るように混ぜる
炊き上がったごはんの全体を混ぜ、余分な水分を飛ばします。しゃもじの側面を使って縦に入れ(1)、炊飯器の内釜の底からごはんをすくうように持ち上げて(2)上下を返し(3)、持ち上げていない部分のごはんに乗せます。さらにしゃもじを縦に2~3回入れます。「ごはんを切るように混ぜる」と表現される動作です。これを3~4回繰り返してごはん全体を混ぜます。米粒をつぶさないように気を付けて混ぜてください。
(1)

(2)

(3)
【冷凍保存】
★おいしいうちに冷凍
炊飯器に入れて保温したままでは、水分がどんどん蒸発して、ぱさぱさになってしまいます。
また、冷蔵庫で冷やすとごはんのでんぷん質が老化して、おいしさが減ってしまいます。ごはんが残ったら炊きたてのうちにラップで包み、冷めたら冷凍庫に入れて冷凍すると良いでしょう。
★1膳ずつ小分けして包む
ごはん1膳分(約130g)ずつに小分けして冷凍すると、使う際に便利です。
解凍する時は、1膳分なら500Wの電子レンジで2分から2分30秒が目安です。

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