チーズは1,000種類あるともいわれ、それぞれの国や地方の 文化・生活様式・気候・風土・作り方などの違いにより実に様々です。
チーズとワインはお互いの味わいを深めて、チーズとワインの『マリアージュ(結婚)』という言葉があるほど、なくてはならない存在とも言えます。
一般に、同じ土地で生まれたチーズとワインは気候風土を共有しているので相性がよいとされています。
11月の第2木曜はボージョレヌーボーの解禁日です。お好みにあったチーズと合わせて、おいしくお召し上がりください(ちなみにボージョレヌーボーはライトボディの赤です。また、相性のよいワインはひとつの目安です。お好みに合わせてお選びください)。
チーズはプロセスチーズとナチュラルチーズにわかれます。
日本ではプロセスチーズの消費量が多いです。
1.プロセスチーズ
プロセスチーズはエメンタール、ゴーダ、グリエール、チェダー、エダムなどのナチュラルチーズをミックスして溶かし、再び固めたものです。保存性もよく、ミックスするチーズの種類によって香りや味わいを活かしながら、様々な料理に合うよう配合されています。

☆プロセスチーズ☆
2.ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは7種類に分かれます。ヨーロッパではこちらが主流です。
①フレッシュタイプ
モッツァレラ、カッテージ、クリームチーズ、マスカルポーネ、フロマージュブラン、
リコッタ、ブルサン、フェタなど
《特徴》
ミルクを酸や酵素で固め水分を取ったものです。熟成させないので、くせが少なく、ミルクの味わいを楽しめる食べやすいチーズです。
購入、開封したらなるべく早くお召し上がり下さい。冷凍はできません。
《おすすめの料理法》
・モッツァレラ ちぎったりスライスしてピザのトッピングに。
ザーサイ、長ねぎ、ごま油と和えて中華風オードブルに。
・クリームチーズ チーズケーキが定番の使い方ですが、2cm角に切り、炒りごまとしょうゆ少々を全体にまぶすとおいしいおつまみに変身します。
《相性のよいワイン》
軽めの白、ライドボディの赤、シャンパン、スパークリングワイン、ロゼ
②白カビタイプ
カマンベール、ブリー、シャウルス、バラカ、ヌシャーテル、サンタンドレなど
《特徴》
チーズの表面に白カビを植え付け、表面から中心にむかって熟成させます。
完熟すると中心もやわらかくなります。3〜4週間で食べ頃です。

☆カマンベールチーズ☆
《おすすめの料理法》
・カマンベール まるごとパン粉衣をつけたフライは、中がとろっとしておいしいです。
(ピースに切ってあるものが便利)
・ブリー りんごとよく合います。スライスしてオードブルに。
《相性のよいワイン》
辛口の白、フルーティーな赤
③青カビタイプ (ブルーチーズ)
ロックフォール、ゴルゴンゾラ、スティルトン(この3つを世界3大ブルーチーズと呼びます)、ダナブルー、フルムダンベールなど
《特徴》
青カビをチーズに混ぜ込んで熟成させます。青かびは空気がないと育たないので、チーズにくさびを差し込むなどして隙間をつくるものは、断面がマーブル模様になります。
塩分含有量が他のチーズに比べて高いことも特徴のひとつです。3〜4ヶ月かけて熟成します。
ロックフォールは塩分が強いですが、ゴルゴンゾラは比較的塩分は低く、香りもおだやかでクリーミーです。
《おすすめの料理法》
ブルーチーズ やわらかく練り、生クリームや牛乳を加えてサラダのドレッシングに。
ブルーチーズと
くるみのピザ
ピザ生地にピザソースをぬり、ブルーチーズ、くるみを刻んで散らし、オーブンで焼いたあと、はちみつをかけていただきます。
《相性のよいワイン》
フルボディの赤、甘口の白(ソーテルヌやドイツワイン)
④ウォッシュタイプ
エポワス、ポン・レヴェック、リヴァロ、マンステル、タレッジオ、ピエダングロアなど
《特徴》
チーズの表面に生育するリネンス菌などにより熟成します。雑菌の繁殖を抑えるため、生産地のお酒(ワイン、ビール、シードルなど)で表面を洗い落とし、表面を美しく仕上げます。
においは強めですが、中身はマイルドで香り豊かなものが多いです。食べ頃までには4〜8週間かかります。
《相性のよいワイン》
アルコール分の強い赤、フルボディの赤、カルヴァドスなどの蒸留酒
⑤シェーブルタイプ
クロタン、ヴァランセ、ピラミッド、サントモールなど
《特徴》
シェーブルとはフランス語でやぎのことです。フランスではやぎのミルクで作るチーズは比較的多いそうです。
牛のミルクに比べると特有のくせがあります。
フレッシュなものや白カビ、青カビで熟成させるもの、灰をまぶしてつくるものなどがあります。
《おすすめの料理法》
ブリオッシュやレーズン入りのパンと相性がよいです。コーヒーやダージリンティーに合います。
ジャムと合わせてもおいしくいただけます。
《相性のよいワイン》
フルーティーな赤、辛口の白
⑥セミハードタイプ
ゴーダ、サムソー、マリボー、ラクレット、モントレージャックなど
《特徴》
水分が32〜38%とやや硬めにできあがります。熟成の条件は種類によって様々で形、色、大きさなどバラエティに富んでいます。3〜6ヶ月くらい熟成させます。
《おすすめの料理法》
グリエール グラタンやクロックマダムに。エメンタールと合わせてチーズフォンデュに。
ゴーダ グラタンに。
《相性のよいワイン》
フルーティーな白、中程度のボディの赤
⑦ハードタイプ
チェダー、ミモレット、パルミジャーノ・レッジャーノ、グリエール、コンテ、エダム、エメンタールなど

☆エメンタールチーズ☆
《特徴》
水分が38〜42%と硬めです。水分少なく、じっくりと時間をかけて熟成させ、うまみの強いチーズができあがります。6〜10ヶ月かけて熟成しますが、2年〜10年以上かけるものもあります。 絵本などでよく目にする穴の開いたチーズはエメンタールです。20℃と高めの温度で熟成させるので、炭酸ガスが発生するためにチーズ内に穴(チーズアイ)が開きます。チーズアイの中に水滴があることがありますが、これは『天使の涙』と呼ばれ、珍重されます。
《おすすめの料理法》
・パルミジャーノ
 ・レッジャーノ
チーズおろし(なければ普通のおろし金)ですりおろし、
サラダやリゾットに加えると香りが引き立ちおいしくなります。
・ミモレット うすくスライスしてサラダのトッピングに。
《相性のよいワイン》
フルボディの赤、フルーティーな辛口の白、
チーズの切り分け方
白カビチーズは皮ごといただくのがおすすめです。
カマンベールやブリーなど、円形のチーズは放射状に切り分けますが、これはおいしさを平等に分けるためです。
円筒状のサントモールは中心のわらを引き抜き、端から数ミリ〜1センチ間隔で切ります。
ウォッシュタイプも皮ごといただく方がより味わいを楽しめます。
セミハード、ハードタイプのチーズのうち、ゴーダやエダムなど、表面にワックスがぬってあるものは必ず外してください。また、コンテやグリエール、ミモレットなどは中身のチーズを保護するために表皮は厚く作られていますので、皮は食べないようにしてください。
おいしい温度と保管の仕方
1.温度
食べる30分くらい前に冷蔵庫から出しておきます。ただし、熟成の進んだチーズでは香りが 強く感じることがあるので、少し冷やした状態で召し上がって下さい。
ウォッシュタイプは基本的に冷やしていただきます。温かいと独特の酸味を感じます。
一緒に飲むワインの温度とあわせることもポイントです。
チーズの包装紙を外し、空気と触れさせることも大切です。特に青かびチーズでは青カビの色や風味が格段によくなります。
2.保管
残ったチーズはラップでしっかりと包み、冷蔵庫で保管します。
ウォッシュタイプのチーズは乾燥を嫌うので、ぬらしたキッチンペーパーで包んで密閉容器で保管するとよいです。
青カビチーズのカビは胞子なので、他のチーズに移ることがありますから注意してください。
光に弱いので、アルミホイルに包むとよいでしょう。
ラップで包んでおくと、チーズの中から水分が出てきますので、2〜3日に1回はラップを替えてください。
水分の少ないハードタイプのチーズは冷凍保存も可能です。