筑前煮の作り方
筑前煮は「がめ煮」「炒り鶏」とも呼ばれる九州北部の郷土料理です。鶏肉と根菜類を油で炒めてから煮るため、コクの ある煮物になります。普段のお惣菜やお弁当のおかずにはもちろんのこと、野菜の切り方に手間をかければおもてなし の一品にもなります。
材料(4人分)
鶏もも肉…200g(小さめのもも肉1枚)、
こんにゃく…1/2枚、ごぼう…1/2本、
れんこん…1/2節、にんじん…1/2本、
里芋…2個、生しいたけ…2枚、絹さや…8枚、
サラダ油…大さじ1
だし汁または水…1〜2カップ、砂糖…大さじ1、
酒…大さじ2、しょうゆ…大さじ3、
みりん…大さじ2
調理時間の目安:約25分
生しいたけを干ししいたけにかえてもおいしく作れます。
その場合は干ししいたけの戻し汁とだし汁を合わせて使ってください。
干し椎茸は全体が隠れるくらいの量の水につけ、水面にラップをはりつけるようにして、冷蔵庫に一晩おいて戻します。
下準備
1. 里芋をたわしで洗い、ザルに広げて乾かしておく。
作り方
1. 鶏もも肉は一口大に切る。
  一口大という大きさは、口の中に丸ごと入れられる大きさより少し大きめのサイズのことで、実際には2回くらいに分けて食べられる大きさです。肉は加熱すると少し縮むので、そのことも考慮して切りましょう。
2. こんにゃくは6〜7mmの幅の短冊切りにし、中央に2cmくらいの切り込みを入れる。片方の端を切り込みにくぐらせ、手綱こんにゃくを作る。こんにゃくがかぶるくらいの水と共に鍋に入れて中火にかけ、沸騰したら2分くらいゆで、ザルにあげる。
  中央の切り込みは長すぎると、ほどけやすくなります。




  急ぐ場合は、こんにゃくをスプーンや手でちぎってもよいです。包丁で切るよりも味がしみ込みやすくなりますので、普段のお惣菜用にはこの方法でよいでしょう。
3. ごぼうはたわしで洗い、包丁の背で皮をこそぎ落とし、乱切りにする。
すぐに酢水につけてアクをぬき、炒める直前までつけておく。
  乱切りは、ごぼうを斜めにして一度切り、
ごぼうを90度回し再び斜めに切ります。
酢水は水1カップに対して酢小さじ1くらいを
加えてください。
ごぼうはアクが強い野菜なので、
切ったらすぐに酢水につけないと変色しますが、
長時間つけると香りまでなくなってしまうので
注意してください。

4. れんこんは皮をむき、たて4等分に切ったあと、乱切りにし、酢水につける。
  れんこんは皮をむいたあと、空気に触れると変色しやすいので、切ったらすぐに酢水につけます。
5. にんじんは皮をむき、1cmくらいの輪切りにしたあと、抜き型で抜く。
  抜き型がない場合は包丁で周囲にカーブをつけて花形にするか、乱切りにしてください。型を抜いて残った部分はみじん切りや薄切りなどにして他の料理(炊き込みご飯やハンバーグ、汁物など)に使うと無駄になりません。
6. 里芋は皮をむき、大きい場合は半分くらいに切り、水につける。
  里芋は滑りやすいので、あらかじめ洗って乾かしておくとよいです。おもてなしやお正月のお祝いに用意する場合は、亀甲と呼ばれる六角形にととのえるとよいでしょう。里芋は下ゆでや塩でもむなどの方法で、ぬめりをとることもありますが、今回は少量なのでそのまま使います。
7. しいたけは石づきを切り落とし、そぎ切りにする。
8. 絹さやは筋をとり、ラップで包み、500Wの電子レンジで30秒加熱してザルに広げ、冷ます。斜め半分に切っておく。
9. 鍋に油を入れて中火にかける。あたたまったら鶏肉を入れ、表面の色が変わるまで焼く。鶏肉を一度取り出し、にんじん、しいたけ、水けをきったごぼう、れんこん、里芋、こんにゃくを加えて全体に油がまわるまで炒める。
  鍋に鶏肉がつきやすいですが、頻繁にひっくり返さずに焼くと比較的焦げつきにくいです。鶏肉は長く煮るとパサついてしまうので一度取り出し、後から加えます。
10. ひたひたより少なめのだし汁を加えて中火で煮る。アクが浮いてきたらすくう。沸騰したら火加減を弱め、砂糖、酒を加え、落としぶたをして約10分煮る。
  「ひたひたのだし汁」というのは、材料がようやく隠れるくらいの分量のことです。ここではそれよりも控えめの量のだし汁を使ってください。
落としぶたは鍋の直径より一回り小さいものを使ってください。木製やプラスティック製のものがありますが、アルミ箔やクッキングシートでも代用できます。煮立った汁が落としぶたに当たって落ちるので、煮汁の量が少なくても素材全体に行きわたります。
11. 鶏肉を戻し、しょうゆを加えてさらに5分煮る。
12. みりんを加えて1〜2分煮る。
  みりんを最後に加えると、つやが出ます。
13. 器に盛り、絹さやを飾る。
【調味料を加えるタイミング】
一般的に調味料は『さしすせそ(砂糖・塩・酢・しょうゆ・みそ)』の順に入れるといわれています。
砂糖と塩では分子の大きさが違うので、分子の小さい塩は早く素材に入りやすいですが、砂糖は分子が大きいので後から加えるとしみ込みにくくなるからです。
肉や魚の煮物では、あらかじめ調味料を合わせて煮立たせたところへ肉・魚を加えるなど例外もありますし、野菜の煮物でもレシピによっては一度に調味料を加える場合もありますので、それほどこだわらなくてもよいでしょう。
ただし、調味料の風味を活かしたい場合は加えるタイミングが重要です。
しょうゆや酢、みそは長時間加熱すると独特の香りがとんでしまうので、これらの調味料は、加える分量の一部を仕上がりに加えることで、香りを楽しむことができます。みりんは甘みをつけたいときは最初から加え、照り・つやを出したい時は最後に加えます。